ドル円概況
チャート計算です。
中期的に見た場合、現状は、波動的に、昨年11月114.3からの下落からの、3分の1戻しを目指している道中という見方が一番可能性が高いように思われます。
(3分の1戻しが108.25円 半値戻し109.67円)
4H足で見れば、108.25は、2月3日高値110.48からの下落で見た時の61.8%戻りにもあたります。
そのため、昨日の見方では、4H足の終値ベースで108円を超える可能性は低いかなーと思っていたのですが、ひとまず、108.25への戻りまでは可能性として見ておいたほうが良いかもしれないと思っています。
ただ、一方で、半値戻しまでに至るかと言われれば、仮に材料的な後押しが続けば半値戻しに迫る可能性も検討の対象とするべきでしょうが、現状は、そこまでの材料は見当たらないと思われます。
中期的周期のサイクル計算においては、10-1年周期の見方をすれば、周期的な循環で推移していると思われます。
また、見方を変えて、その半分の周期の5か月から6か月周期のサイクルにおいてみれば、3月26日安値で底打ちしての戻り高値形成という動きという見方にも可能な形になっています。
この高値形成期は昨年11月天井から5か月目の現状から6か月目の5月初旬にかけての間と想定されます。
そのため、4月後半にかけてはまだ戻り高値を更新してゆく可能性が残ります。
(もちろん日柄的に、すでにサイクルトップを付けて下落に転じるという見方も可能な状態)
現在の戻りが一巡して、7-9月期に来るであろう狙っている下げへの下落入りについては、当面の目安は、107円の維持かなーと思っています。
ここが維持できない場合、120EMA(4H足106.72)まで下落を許すことになりかねません。
なお、これがブレイクされた場合、120SMA(4H足106.42)が抵抗帯となりますが、ここまで落ちてきた場合には、弱気転換注意とし、106円割れを視野に入れることを優先します。
そして、再度の下落入りとして、今回の戻り幅の倍返しとなる下落として100円の大台~99.54試しを想定ですかねー。
一方で、円安ドル高が継続するには、市場のリスクオン心理の回復、地政学的リスクの後退、米景気拡大によるドル高観の強まりが必要です。
ただ、地政学的リスクは、シリア情勢がこれ以上悪化しない可能性が高そうな感じではありますが、貿易戦争への懸念はくすぶったままです。
また、これに加えて対日貿易赤字への言及にも注意が必要な状況と言えます。言及があった場合、円高への流れは避けられません。
この他、政治的リスクとして、安倍政権の総辞職もあり得ます。
現状の安倍政権がある程度のストッパーになっていることは閣僚の布陣からも明らかです。このため、円高要因の火種はくすぶったままであり、いつ燃え上がるか秒読みと言えると思われますので、警戒が必要です。